人形の家とヒワ 6
トーリーの亡くなった母親もリネットという名前だったので、どこかなつかしい気がしました。
しかし、この一家は、代々、同じ名前を継ぐものが多いようです。
たとえば、彼の祖父もトーズランドという名前で、愛称、トーリーとよばれていたといいます。
この絵の中の剣をさげた子どもも、トーズランドですが、この子はトービーとよばれていたらしいです。
そして、この家には、代々ボギスとよばれる庭師が仕えていて、昔と同じように、庭や植木の刈りこみなどをやっていました。
そして、今いるグリーン・ノウのおばあさんは、一人っ子だったので、やはりベッドの傍に置いてあった人形の家の中の、同じ部屋にベッドを4つも入れて、この絵の中の子どもたちと、兄弟のつもりで遊んだということです。
イギリスの古い家には、よく幽霊が出るといいます。
それは代々、同じことをし、同じ名前を継ぎ、昔の話を聞かされて、伝統的なイギリス人のあり方を教わるこうした風習の中から生まれてくるのかもしれません。
そして、昔の、子どもの頃の思い出に生きる老人と、子どもたちのごっこ遊びの中で、昔の人や、そこに伝えられるさまざまな物語がよみがえるのです。